新聞配達バイト

昨日が配達バイトの最終日だった．
やり始めの頃は配達のバイトなんてろくなやつがいたもんじゃないと思ってたし，実際だいたいがそうだった．
借金とかで金に困ってる奴とか，コミュニケーションが超苦手な奴とか，デブとかおっさんとかそんなんばっかりだ．

僕はこのバイトを1年間続けるつもりでいた．
しかしたったの3ヶ月と2週間ほどでやめることになってしまった．なぜか?
チクチクした股関節の痛みがあり時折階段を登ることが極めて困難な時期があった．
それでも毎日バイトに行っていた．
しかしあまりにも痛いので病院でMRIを撮って診てもらったところ，大腿骨頭が壊死を起こしているというのだ．
それで仕方なくこのバイトは止めざるをえなくなった．

最後の1週間の勤務の際，新しくはいるバイトの子に配達ルートを教えることになった．
僕の代わりに配達する子である．タイムリーな時期に来てくれたものだなと思った．
僕より3つ年下で学生で100万の大型バイクで出社してきて，別段金に困っているような奴じゃなかった．
たんなる小遣い稼ぎのつもりで来たのだろう．でもまぁ礼儀はわきまえており恰好はチャライくせに真面目な奴だった．

この3ヶ月間ずっとバイトバイトで疲れていた．
いざ終わってみると少し時間の余裕ができた．
時間が出来ると余計なことを考えてしまう．
なぜ生きているのか?幸せとは何か?
答えの出そうにない問いを投げかけながら僕は眠る．